未経験から新規事業開発職に転職した私がしたこと

「新規事業開発って、どうやったらなれるの?」

今の仕事で経営企画や新規事業開発に近いことをしていると、友人や職場の人からこう聞かれることがあります。

言われてみると、私自身も当時、新規事業開発職への転職方法を調べても、あまり参考になる情報がありませんでした。

出てくる求人は経験者向けのものが多く、未経験者がどう近づけばいいのかが見えにくかったです。

そこで今回は、私の実体験として、未経験から新規事業開発に近づくためにやったことを書いてみます。

私自身も、最初から新規事業開発をしていたわけではありません。

大学を出て最初に入った会社では、まったく別の職種で働いていました。
社会人になってから、「新しい企画や事業を立ち上げる仕事がしたい」と思うようになったタイプです。

運が良かった部分もありますし、狙って必ず再現できる方法ではないかもしれません。

それでも、「未経験で新規事業開発職に近づく」という点で、こういう方法もあると知ってもらえたら嬉しいです。

結論:未経験なら「営業部の新規事業立ち上げ寄りポジション」が狙い目だと思う

先に結論を書くと、私の場合はいきなり経営企画や新規事業開発の求人に受かったわけではありません。

最初は、自分のこれまでの知見を活かせる、営業部の新規事業立ち上げ寄りのポジションで入社しました。

ただし、普通の既存営業や新規営業ではありません。
新しい業態を開拓したり、別チャネルへの販路を広げたりしていく、新規事業寄りの案件でした。

私が一番狙い目だと思う入口

未経験から新規事業に携わりたいなら、いきなり「経営企画」「新規事業開発」という職種名だけで探すより、営業部門の中にある新規事業立ち上げ寄りのポジションを探すほうが現実的だと思っています。

こういうポジションは、別チャネルへの展開や新しい顧客層の開拓を進めている会社だと、意外とあったりします。

いきなり「経営企画」「新規事業開発」という職種名だけで探すと、どうしても経験者向けの求人が多くなります。

でも、営業部門の中にある新規事業立ち上げ寄りのポジションなら、これまでの業界知見や営業経験、現場理解を活かせる可能性があります。

私の場合も、そこで新規業態の開拓や企画に関わる中で、本社の経営企画・新規事業系の人たちと接点ができました。

その後、その部署で新しい人材が必要になったタイミングで声をかけてもらい、よりコーポレート寄りの新規事業開発に関わるようになりました。

ここからは具体的に、各フェーズで私がやったことや感じたことを振り返って書いていきます。

先に「自分が向いているか」を見たい人へ

新規事業開発に向いてる人の性格や、ビッグファイブで見た適性を先に知りたい人は、新規事業開発に向いてる人の性格とは?も参考になります。

1社目では、とにかく自分にできることをやった

最初の会社では、新規事業開発の仕事をしていたわけではありません。

ただ、自分ができる範囲でいろいろなことはやっていました。

たとえば、社内で横展開されるような企画を立ち上げたり、現場で感じた課題に対して改善案を出したりしていました。

その中で、「自分は新しい仕組みや企画を作るほうが面白みを感じる」と思うようになりました。

これが、事業開発や新規事業に興味を持ったきっかけです。

もちろん、当時の私は「新規事業開発の経験者」ではありません。
なので、転職活動でも「新規事業をやっていました」とは言えませんでした。

でも代わりに、次のような経験は伝えられました。

未経験でも伝えられる経験
  • 社内で企画を立ち上げたこと
  • 現場の課題を見つけて改善したこと
  • 複数の関係者を巻き込んだこと
  • 自分の担当範囲を超えて動いたこと
  • 新しい取り組みを形にしたこと

未経験で新規事業開発を目指す場合、このあたりを言語化しておくのはかなり大事だと思います。

新規事業開発の経験そのものがなくても、「新しいことを立ち上げる素地がある」と伝える材料になるからです。

転職サイトだけで探すのは、正直かなり難しかった

新規事業開発職を探し始めて、最初に感じたのは「そもそも求人が少ない」ということでした。

転職サイトを見ても、新規事業開発や経営企画の求人はそこまで多くありません。

あったとしても、応募条件には次のような条件が並んでいることが多かったです。

未経験だと壁になりやすい応募条件
  • 経営企画経験者
  • 事業開発経験者
  • コンサル経験者
  • 事業責任者経験者

未経験の時点で、応募前から省かれてしまう感覚がありました。

もちろん、公開求人を見ること自体は大事です。
どんな経験が求められているのか、どんな会社が募集しているのかを知るには役立ちます。

ただ、未経験から新規事業系を目指すなら、転職サイトだけで探すのはかなり厳しいと思います。

特に、私が狙い目だと思っている「営業部の新規事業立ち上げ寄りポジション」は、公開求人として出ていないケースも多いです。

実際、後から知ったのですが、私が入社した会社でも、このポジションは求人として出していなかったようです。

以前にエージェント会社に相談していたことがあったので、エージェントさんが会社側に「こういう人がいますよ」と提案してくれて、面談につながったようでした。

ここが大事だったところ

私の場合、自分で求人サイトから応募したのではなく、エージェントさんが会社側に打診してくれたことで面談につながりました。

つまり、転職サイトだけを見ていたら出会えなかった案件だった可能性が高いです。

転職エージェントには複数社相談した

私が振り返ってやって良かったと思っているのは、転職エージェントに複数社登録して相談したことです。

当時、複数社に相談した理由はシンプルです。

最初に相談したエージェントでは、正直あまり相手にしてもらえなかったからです。

未経験で、しかも新規事業開発のように求人数が多くない職種を希望すると、エージェント側からも敬遠されることはあると思います。

私自身、その後に転職エージェント側のキャリアも経験したので、これはある程度わかります。

エージェントもビジネスなので、決まりやすい人や決まりやすい求人を優先することがあります。

未経験で難易度の高い希望を出すと、「それは少し難しいですね」で終わってしまうこともあります。

だからこそ、1社だけで判断しないほうがいいです。

私の場合は、最終的に4社ほど登録して、実際にエージェントとの面談までしました。

そのときに意識したのは、「新規事業開発がやりたいです」と言うだけで終わらせないことです。

代わりに、次のようなことを具体的に伝えました。

エージェントに伝えたこと
  • これまでどんな仕事をしてきたか
  • その中でどんな企画や改善をしたか
  • どんな業界知見や顧客理解があるか
  • なぜ新規事業や事業開発に興味を持ったのか
  • いきなり職種名にこだわらず、近い経験を積みたいこと

この伝え方をすると、エージェント側も「完全な新規事業開発職」だけではなく、少し広い視点で案件を探してくれます。

たとえば、次のような案件です。

  • 新規業態を開拓する営業
  • 新しい販路を作る営業
  • 新規部署の立ち上げメンバー
  • 企画要素の強い営業ポジション
  • 事業企画部門と近い距離で働けるポジション

実際、先ほども書いた通り、私のケースではエージェントさんが会社側に打診してくれたから面談まで結びついたという感じでした。

なので、複数社に相談しておくこと。
そして、自分のスキルや経験を具体的に伝えておくこと。

これは結構重要なポイントだったと感じています。

未経験から新規事業開発に近づきたい人へ

公開求人だけで探すのではなく、複数の転職エージェントに相談して、自分の経験がどんな新規事業寄りポジションにつながるのかを確認してみるのがおすすめです。

相談先を見てみる

いい案件がなければ、無理に転職する必要はありません。

実際に紹介されたのは「新規事業開発職」ではなかった

その後、複数相談したエージェントのうち1社から、今の会社を紹介されました。

その求人は、求人サイトには出ていない非公開案件でした。

そして、求人名そのものは「新規事業開発職」ではありませんでした。

内容としては、私の元々の知見を活かしながら、新しい業態向けの開拓を担う営業系のポジションでした。

ただ、普通の営業とは少し違いました。

既存顧客を回るだけでもなく、一般的な新規営業をひたすらするだけでもありません。

新しい業態に対して、どう入り込むか。
どう販路を広げるか。
どういう提案なら刺さるのか。
社内でどう展開していくのか。

そういったことを考えながら動くポジションでした。

営業職というより、0→1の立ち上げ企画に近かった

求人名は営業系でも、実態としては0→1フェーズの立ち上げ企画という感じでした。まさに、営業部の中にある新規事業立ち上げ寄りの案件だったと思います。

会社との面談でも、社風がかなり前向きで、自分がやりたいこととも合っていると感じました。

そこで入社を決めました。

ここは今振り返っても大事なポイントです。

未経験から新規事業開発に行きたい場合、最初から職種名だけで探すと選択肢がかなり狭くなります。

でも、「新規事業に近い動きができるポジション」まで広げると、現実的な入口が見えてきます。

入社後は、新規業態の開拓や企画に関わった

入社後は、当初の想定通り、通常の営業部とは少し違う動きをすることになりました。

新しい業態の開拓をしたり、その業態に向けた企画に関わったりしました。

もちろん、最初から華やかな仕事ばかりではありません。

むしろ地味なことも多かったです。

実際にやっていたこと
  • 市場を調べる
  • 顧客に話を聞く
  • 社内で調整する
  • 資料を作る
  • 提案して、反応を見て、また直す

こういう仕事の積み重ねでした。

ただ、この経験はかなり大きかったです。

なぜなら、単なる営業経験ではなく、「新しい領域をどう開拓するか」という経験として語れるようになったからです。

未経験から新規事業開発を目指すうえで、この差はかなり大きいと思います。

本社の経営企画・新規事業系の人たちと接点ができた

新規業態の開拓や企画に関わる中で、本社の経営企画や新規事業系の人たちとも接点ができました。

一部署の0→1立ち上げのような案件でも、役員への説明や社内での答申が発生することがあります。
そのため、思っている以上にいろいろな方と接点ができたり、相談をしたり、情報交換をしたりする機会がありました。

これは、外から転職活動をしているだけでは作れなかった接点です。

社内に入って、実際に新規事業に近い動きをしていたからこそ、自然に関わる機会ができました。

そして、相手からもこちらの仕事ぶりを見てもらえるようになります。

新規事業開発というと、外からは華やかな仕事に見えるかもしれません。

でも実際には、かなり地味な仕事も多いです。

調査する。
仮説を立てる。
現場に聞く。
社内を調整する。
小さく試す。
うまくいかなければ修正する。

そういう仕事を地道に進める必要があります。

だからこそ、「この人ならちゃんと動いてくれそう」「地味な部分も投げ出さなそう」という安心感はかなり大事です。

結果的に、その部署で新しい人材が必要になったタイミングで、声をかけてもらえることになりました。

そこから、よりコーポレート寄りの新規事業開発に関わるようになりました。

未経験から狙うなら、いきなり本丸を狙わなくてもいい

私の経験から言うと、未経験から新規事業開発を目指すなら、いきなり経営企画や新規事業開発の職種名だけで探さなくてもいいと思います。

むしろ、最初は少しずらしたほうが現実的です。

狙い目は、自分のこれまでの知見を活かせる「営業部の新規事業立ち上げ寄りポジション」です。

狙い目になりやすいポジション例
  • 新しい業態を開拓する営業
  • 別チャネルへの販路開拓
  • 新サービスの営業立ち上げ
  • 新規部署の初期メンバー
  • 既存事業とは違う市場への展開
  • 自分の業界知見を活かせる新規案件

求人票上は営業職でも、実態としてはかなり新規事業に近い経験を積めることがあります。

そして、そこで経験を積めば、次の選択肢が増えます。

社内で経営企画や新規事業部門に異動できるかもしれません。
異動できなかったとしても、次の転職で「新規事業寄りの経験を積んだ」と言えるようになります。

この状態になると、最初の未経験のときよりかなり戦いやすくなります。

まとめ:未経験でも、新規事業開発に近づく方法はある

未経験から新規事業開発職を目指すのは、簡単ではありません。

公開求人は少ないですし、経験者向けの募集も多いです。

私自身も、最初から新規事業開発職として転職できたわけではありません。

ただ、今振り返ると、やってよかったのは次のことです。

私がやってよかったこと
  • 1社目で自分なりに企画・改善の経験を作った
  • その経験を言語化してエージェントに伝えた
  • 転職エージェントは1社で諦めず、複数相談した
  • いきなり新規事業開発職だけに絞らなかった
  • 営業部の新規事業立ち上げ寄りポジションを狙った
  • 入社後に経営企画・新規事業部門との接点を作った

未経験から新規事業開発を目指すなら、最初の一歩は「新規事業開発職に応募すること」だけではありません。

自分の経験が活きる新規事業寄りの案件に入り、そこで実績と接点を作る。

私の場合は、このルートが結果的に一番現実的でした。

もし今、「新規事業開発に興味はあるけど、自分の経歴では無理かも」と感じているなら、まずは複数のエージェントに相談してみるのはありだと思います。

ポイントは、1社だけで判断しないこと。

そして、「新規事業開発職がいいです」と職種名だけを伝えるのではなく、自分が何をしてきて、どんな知見を活かせるのかまで話すことです。

そのほうが、表には出ていない案件や、少し角度を変えた入口に出会える可能性があります。

未経験から新規事業開発を目指す人が相談しやすい転職エージェント

PR・広告表記について

ここから紹介するサービスには、広告・アフィリエイトリンクが含まれます。

ただし、私自身が実際に利用したことがあるエージェント会社と、未経験から新規事業職を目指すうえで相談先として合いやすいと思うサービスだけを紹介しています。

気になるものがあれば、まずは話を聞いてみてください。

未経験から新規事業開発に近づきたい人は、公開求人だけで探すより、転職エージェントにも相談しておくのがおすすめです。

特に狙いたいのは、いきなり経営企画や新規事業開発の求人だけではなく、営業部の新規事業立ち上げ寄りポジション、新規業態の開拓ポジション、新サービスの営業立ち上げ、別チャネルへの販路開拓、企画要素のある営業・事業推進ポジションのような案件です。

こういう求人は、公開求人として出ていないこともあります。

エージェントに自分の経験や希望を伝えておくと、「この案件なら近いかもしれません」と紹介してもらえる可能性があります。

1社だけに相談すると、担当者や保有求人との相性で「難しいですね」で終わることがあります。未経験から新規事業開発を目指すなら、総合型・初転職向け・企画職寄りなど、タイプの違う相談先を複数持っておくのが現実的です。

PR・総合型

リクルートエージェント

まず登録しておきたい大手総合型です。新規事業開発は公開求人だけだと見つけにくいので、非公開求人や幅広い職種を見ながら「営業部の新規事業立ち上げ寄り」の案件を探したい人に向いています。求人の母数を見たい人、最初に市場感をつかみたい人におすすめです。

非公開求人を見たい まず広く相談したい
PR・初めての転職向け

転職エージェントナビ

「どのエージェントに相談すればいいかわからない」という人に合いやすいサービスです。未経験から新規事業系を目指す場合、担当者との相性がかなり大事なので、自分に合うエージェントを探す入口として使いやすいです。最初の1社で相手にされなかった人にもおすすめです。

エージェント選びに迷う 初めての転職
PR・大手/DX/企画職寄り

シンシアード

大手企業やDX、ビジネス系企画職に関心がある人に向いています。新規事業開発は、DX推進・事業企画・営業企画などと近い領域で募集されることもあるため、「安定した会社で新しいことに関わりたい」という人は相談候補に入れやすいです。

大手企業も見たい DX・企画職に関心あり
PR・コンサル/企画志向

アクシスコンサルティング

コンサルや事業企画寄りのキャリアも視野に入れたい人向けです。新規事業開発を目指す人の中には、コンサルや事業会社の企画職を経由してキャリアを作る人もいます。未経験から誰にでも合うわけではありませんが、論理的に事業を考える仕事へ寄せたい人は相談する価値があります。

コンサルも視野 企画・上流志向
注意点

転職エージェントに相談したからといって、必ず新規事業開発に転職できるわけではありません。大事なのは、自分の経験をどう新規事業寄りに見せられるか、どんな入口なら現実的かを一緒に整理してもらうことです。

今すぐ転職するつもりがなくても、どんな経験が評価されるのかを聞いておくだけで、次に積むべき経験が見えやすくなります。

いい案件がなければ、転職しなければいいだけです。

まずは複数のエージェントに相談して、自分の経験がどんな新規事業寄りポジションにつながるのかを確認してみるのがいいと思います。

よくある質問(FAQ)

未経験から新規事業開発職に転職することはできますか?
簡単ではありませんが、近づく方法はあります。いきなり経営企画や新規事業開発の求人に応募するのではなく、営業部の新規事業立ち上げ寄りポジションや新規業態の開拓ポジションから入ると、現実的に経験を積みやすいです。
新規事業開発を目指すなら、どんな経験をアピールすればいいですか?
社内企画、業務改善、関係者を巻き込んだ経験、新しい取り組みを形にした経験、業界知見や顧客理解などを具体的に伝えるとよいです。職種名として新規事業を経験していなくても、新しいことを立ち上げる素地として伝えられる場合があります。
転職エージェントは何社くらい相談すべきですか?
私の場合は4社ほど登録して面談しました。未経験で新規事業系を目指す場合、1社目で相手にされないこともあります。複数社に相談して、自分の経験をどう提案してくれる担当者かを見るのがおすすめです。
はっさく太郎

この記事を書いた人:はっさく太郎

「まいんでぃあ」開発者。
転職エージェント側のキャリアも経験し、現在は経営企画・新規事業開発に近い仕事に従事。自身の実体験をもとに、未経験からキャリアをずらしていく方法を発信しています。