「新規事業開発って、なんとなく面白そう」
でも同時に、こんな不安も出てきませんか。
- 自分みたいな未経験者でも目指せるのか
- 企画力やアイデア力がないと無理なのか
- 営業・現場職・別職種からでも近づけるのか
- そもそも自分の性格は新規事業開発に向いているのか
新規事業開発や事業開発は、求人票を見るだけだと少し実態がつかみにくい仕事です。
「戦略」「企画」「0→1」「事業を作る」みたいな言葉は並んでいるけれど、実際に何をするのか、自分に適性があるのかは見えにくい。
そこでこの記事では、新規事業開発に向いてる人の性格を、ビッグファイブという心理学の性格特性を使って整理します。
あわせて、未経験から新規事業開発に近づきたい人が、どんな入口を狙うと現実的なのかも書いていきます。
新規事業開発に向いてる人は、アイデアマンというより、曖昧な状況でも問いを作り、顧客に聞き、社内を巻き込みながら、小さく試して直せる人です。
ビッグファイブで見ると、開放性が高く、誠実性が中から高く、神経症傾向が低めの人は適応しやすいです。
新規事業開発に向いてる人は「アイデアだけの人」ではない
新規事業開発というと、斬新なアイデアを出せる人が向いていると思われがちです。
もちろん発想力は大事です。まだない市場を考えたり、既存の事業を別の顧客層に広げたりするには、普通の延長線だけでは足りない場面もあります。
ただ、実際にはアイデアだけで進む仕事ではありません。
むしろ大事なのは、アイデアを出した後です。
顧客に話を聞く。市場を調べる。仮説を作る。小さく検証する。数字を見る。社内に説明する。反対意見を受ける。必要なら方向転換する。
こういう地味な動きを何度も繰り返します。
競合記事を見ても、新規事業開発では「カオスな状態に耐えられる」「自分で問題を設定できる」「社内調整ができる」といった特徴がよく挙げられています。実務上も、このあたりはかなり本質に近いと思います。
つまり新規事業開発に向いてる人は、ただ明るくて発想豊かな人というより、不確実な状態を前提に、現実を動かしていける人です。
新規事業開発・事業開発・事業企画の違い
検索すると、「新規事業開発 向いてる人」「事業開発 向いてる人」「事業企画 向いてる人」のように、似た言葉がいくつも出てきます。
会社によって職務範囲はかなり違いますが、ざっくり整理すると次のようなイメージです。
| 職種名 | 主な役割 | 向いてる人の軸 |
|---|---|---|
| 新規事業開発 | 新しい市場・顧客・サービスを立ち上げる | 曖昧さに強く、仮説検証を続けられる人 |
| 事業開発 | 既存事業も含めて、成長機会や提携、販路を作る | 顧客・社内・外部パートナーをつなげられる人 |
| 事業企画 | 事業計画、KPI、戦略、予算、施策設計を担う | 構造化や数字に強く、計画と実行を接続できる人 |
未経験から目指す場合、最初から職種名をきれいに分けすぎなくても大丈夫です。
実際には、営業部門の中にある新規業態開拓、別チャネルへの販路開拓、新サービスの営業立ち上げのような案件でも、新規事業にかなり近い経験を積めることがあります。
だからこの記事では、職種名としての新規事業開発だけでなく、事業開発・事業企画に近い仕事まで含めて「向いてる人」を考えていきます。
ビッグファイブで見る新規事業開発に向いてる性格
まいんでぃあでは、性格をビッグファイブという5つの特性で見ています。
ビッグファイブは、開放性・誠実性・外向性・協調性・神経症傾向の5つから性格を整理する考え方です。
新規事業開発に向いてるかを見るときも、「明るいか」「頭がいいか」だけで考えるより、この5つで分けたほうがかなり判断しやすくなります。
| 特性 | 向いてる傾向 | 仕事での出方 |
|---|---|---|
| 開放性 | 高め | 新しい市場、未知の顧客、違和感のある仮説を面白がれる |
| 誠実性 | 中から高め | 調査、検証、資料化、数字管理を投げ出さない |
| 外向性 | 中以上あると有利 | 顧客ヒアリング、社内巻き込み、提案活動で動きやすい |
| 協調性 | 中程度が扱いやすい | 人を巻き込みつつ、必要な反対意見も言える |
| 神経症傾向 | 低め | 失敗、否定、変更、曖昧さで消耗しすぎない |
特に重要なのは、高い開放性と、一定以上の誠実性の組み合わせです。
開放性が高い人は、新しいテーマや未知の領域にワクワクしやすいです。これは新規事業にかなり向いています。
ただし、開放性だけが高いと、アイデアを出して満足してしまうことがあります。新規事業は、顧客に会い、数字を見て、資料を作り、社内で説明するところまでやらないと進みません。
だからこそ、誠実性も必要です。完璧主義すぎる必要はありませんが、検証や改善を地道に続けられる人のほうが強いです。
まいんでぃあでは、ビッグファイブをもとに開放性・誠実性・ストレス耐性などを診断できます。新規事業開発に興味がある人は、自分の性格のどこが武器になりそうかを先に見ておくのがおすすめです。
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新規事業開発に向いてる人の7つの特徴
1. 曖昧な状態を楽しめる
新規事業開発は、最初から正解がありません。
顧客が本当に困っているのか。市場があるのか。社内で通るのか。採算が合うのか。そもそも今やるべきなのか。
多くのことが、やってみないとわかりません。
そのため、曖昧な状態をすべてストレスとして受け取る人にはかなりしんどい仕事です。
逆に、「まだわからないけど、まず仮説を置いて試してみよう」と考えられる人は向いています。
2. 自分で問いを作れる
既存業務では、やるべきことがある程度決まっていることも多いです。
一方で新規事業開発では、「何を解くべきか」から考える場面が増えます。
この顧客は何に困っているのか。なぜ今まで解決されていないのか。自社がやる意味はあるのか。どの市場から入るべきか。
こうした問いを自分で立てられる人は、新規事業開発に向いています。
言い換えると、指示を待つよりも、違和感や課題を見つけて「これ、掘ったほうがよくないですか」と言える人です。
3. 顧客理解と事業視点を行き来できる
新規事業では、顧客の声を聞くことが重要です。
ただし、顧客の言葉をそのまま実装すればいいわけではありません。
顧客が言っていることの奥にある課題を考え、それが事業として成立するかも見なければいけません。
「顧客にとって嬉しい」と「会社として続けられる」の両方を見られる人は強いです。
営業経験やカスタマーサクセス経験、現場で顧客に向き合ってきた経験がある人は、この点で武器になることがあります。
4. 粗い仮説で動き、後から直せる
新規事業開発では、最初から完璧な計画を作ろうとすると動けなくなります。
ある程度粗くても、まず仮説を置いて、顧客に聞き、反応を見て、修正する。
この動き方に抵抗が少ない人は向いています。
逆に、100点の企画書ができるまで外に出られないタイプは、初期フェーズでは苦しくなりやすいです。
新規事業は、最初から正しいものを作る仕事というより、間違いを早く見つけて直す仕事に近いです。
5. 地味な社内調整を嫌がらない
新規事業開発は華やかに見えますが、実際には社内調整がかなり多いです。
予算を取る。上長に説明する。既存部署とすり合わせる。法務や経理に相談する。営業現場に協力してもらう。役員に答申する。
こうした調整を避けていると、どれだけ良いアイデアでも前に進みません。
人に合わせすぎる必要はありませんが、関係者の事情を理解しながら、前に進める落としどころを探せる人は向いています。
6. 失敗や否定を学びに変えられる
新規事業開発では、うまくいかないことが普通に起きます。
顧客に刺さらない。社内で通らない。想定より市場が小さい。数字が合わない。競合が強い。
そのたびに「自分はダメだ」と受け止めてしまうと、かなり消耗します。
もちろん落ち込むことはあります。でも、そこで止まらずに「仮説が違った」「顧客セグメントが違った」「価格設計が甘かった」と切り分けられる人は強いです。
ビッグファイブでいうと、神経症傾向が低めの人、または不安はあっても行動で整えられる人が向いています。
7. 既存の知見を新しい市場に転用できる
未経験から新規事業開発を目指す人にとって、ここはかなり大事です。
新規事業開発の経験がなくても、これまでの業界知見、顧客理解、営業経験、現場理解が活きることがあります。
たとえば、特定業界の顧客課題をよく知っている人が、その知見を使って別チャネルを開拓する。営業現場で見てきた課題をもとに、新しいサービスの立ち上げに関わる。
こういう入り方は、未経験者にとってかなり現実的です。
「新規事業の経験がないから無理」と考えるより、自分のこれまでの知見を、どの新しい市場や顧客層に転用できるかを考えたほうが可能性が広がります。
新規事業開発に向いていない、または苦しくなりやすい人
向いてる人だけでなく、向いていない傾向も見ておくと、自分との相性を判断しやすくなります。
- 正解や手順が決まっていないと動けない
- アイデアを出すのは好きだが、検証や実行は苦手
- 数字、資料、社内説明を極端に避けたい
- 反対意見や失敗を人格否定のように感じやすい
- 既存業務を安定して回すほうが安心できる
ただし、これに当てはまったら絶対に向いていない、という話ではありません。
たとえば誠実性が高くて安定志向の人でも、事業企画やPMO寄り、数字管理寄り、社内推進寄りの役割なら強みを発揮できることがあります。
外向性がそこまで高くない人でも、調査・分析・企画設計に強ければ、新規事業チームの中で重要な役割を担えます。
新規事業開発は一人で全部やる仕事ではありません。フェーズによって必要なスキルも変わります。
だから大事なのは、「自分は向いてるか、向いていないか」を一発で決めることではなく、新規事業のどの役割なら自分の性格が活きるかを考えることです。
未経験から新規事業開発を目指すなら、最初の入口を少しずらす
ここまで読んで、「自分はけっこう向いているかもしれない」と思った人もいるかもしれません。
ただ、未経験からいきなり新規事業開発職に転職するのは簡単ではありません。
求人サイトで探しても、経営企画経験者、事業開発経験者、コンサル経験者などが条件になっていることが多いからです。
そこで現実的なのが、営業部の新規事業立ち上げ寄りポジションや、新規業態開拓・新しい販路開拓のような案件から入る方法です。
求人名は営業職でも、実態としては新しい顧客層を開拓したり、別チャネルへの販路を作ったり、新サービスを立ち上げたりする案件があります。
こういうポジションなら、これまでの業界知見や顧客理解を活かしながら、新規事業に近い経験を積める可能性があります。
私自身も、最初から新規事業開発職として転職したわけではありません。
自分のこれまでの知見を活かせる、営業部の新規事業立ち上げ寄りポジションに入り、そこで新規業態の開拓や企画に関わりました。
その中で本社の経営企画・新規事業系の人たちと接点ができ、最終的によりコーポレート寄りの新規事業開発に関わるようになりました。
このルートは、狙って必ず再現できるものではありません。
でも、未経験から近づく方法としてはかなり現実的だったと感じています。
新規事業開発に向いてる人が、今からやっておくといいこと
最後に、今すぐ転職するかどうかに関係なく、新規事業開発に興味がある人がやっておくといいことをまとめます。
1. 今の仕事の中で「新しいことを作った経験」を探す
新規事業開発の経験がなくても、近い経験は意外とあります。
社内の改善提案、業務フローの見直し、顧客向けの新しい提案、他部署を巻き込んだ企画、横展開された取り組みなどです。
こうした経験を、ただの雑務や改善活動として終わらせず、「課題を見つけて、新しい仕組みを作った経験」として言語化しておくと転職活動でも使いやすくなります。
2. 自分の業界知見を棚卸しする
未経験から新規事業に関わるなら、業界知見はかなり強い武器になります。
どんな顧客が、どんな不満を持っているのか。現場では何がボトルネックになっているのか。既存サービスの何が使いづらいのか。
こうした情報は、外から見るより現場にいた人のほうが詳しいことがあります。
新規事業開発では、その知見を新しい業態や販路に転用できる可能性があります。
3. 職種名だけでなく、仕事内容で求人を見る
「新規事業開発」「事業開発」「事業企画」という職種名だけで探すと、未経験者にはかなり狭くなります。
一方で、仕事内容まで見ると、新規事業に近い案件が見つかることがあります。
- 新しい業界を開拓する
- 新サービスの初期営業を担う
- 別チャネルへの展開を進める
- 新規部署の立ち上げメンバーになる
- 事業企画部門と連携して市場を作る
こういう言葉が求人票やエージェントからの紹介文に出てきたら、職種名が営業でもチェックする価値があります。
4. 複数の転職エージェントに相談しておく
新規事業寄りの案件は、公開求人だけでは見つけにくいことがあります。
特に未経験の場合、エージェントに自分の経験や希望を具体的に伝えておくことで、「完全な新規事業開発職ではないけれど、近い経験が積める案件」を提案してもらえることがあります。
1社だけだと、担当者や保有求人との相性で終わってしまうこともあります。
だから、興味があるなら複数社に相談しておくのがおすすめです。
いい案件がなければ、無理に転職しなければいいだけです。
まとめ:新規事業開発に向いてる人は、曖昧さの中で現実を動かせる人
新規事業開発に向いてる人は、単なるアイデアマンではありません。
曖昧な状態でも問いを作り、顧客に会い、仮説を試し、社内を巻き込み、失敗しても修正しながら進められる人です。
- 開放性が高い人は、新しい市場や未知のテーマに向き合いやすい
- 誠実性が中から高い人は、検証や改善を地道に続けやすい
- 神経症傾向が低めの人は、失敗や否定で消耗しにくい
- 外向性や協調性は、顧客ヒアリングや社内調整で活きる
- 未経験なら、営業部の新規事業立ち上げ寄りポジションが現実的な入口になりやすい
自分の性格が新規事業開発に向いているか気になる人は、まずビッグファイブで自分の特性を見てみると判断しやすくなります。
そして、未経験から具体的にどう近づくかを知りたい人は、実体験ベースの記事も読んでみてください。
未経験から新規事業開発職に近づくために、私が実際にやったことをまとめています。求人サイトだけでは見つけにくい入口や、エージェントへの伝え方も具体的に書きました。
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